みこもかる通信~web版~ ミネラルについてのあれこれ

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第4回 ミネラルについてのあれこれ

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 水の中に含まれるミネラルについて、気にしている方は多いのではないでしょうか?なんとなくミネラルは摂取した方が良さそうだけど何でだろう、、、この頃よく聞くシリカ水とは何なんだろう?そんな疑問を持っている方々に今回のブログを読んでいただきたいです。

そもそもミネラルとは?

 ミネラルを直訳すると「鉱物」ですが、水や食品におけるミネラルとは、「酸素・炭素・水素・窒素」この生体を構成する4元素以外のすべての元素の総称です。ミネラルの種類は数多くあり、何なら重金属等人体に悪影響を及ぼすミネラルも存在します。ですので全てのミネラル=健康に良いというわけではありません。
 また、ミネラルは人体内で生成することができません。私たちは食物からミネラルを摂取しなければならいないため、人体に必要な5大栄養素の一つにミネラルが入っています。ミネラルの種類によっては、多すぎても少なすぎても人体に様々な不調を引き起こすものもあります。中でもカルシウム・カリウム・鉄・亜鉛は日本人に不足しがちとされており、積極的な摂取が推奨されています。厚生労働省が出している、 
「   日本人の食事摂取基準(2020年版)」に、性別や年齢別の推奨摂取量が記載されているので気になる方はご覧ください! 

  

軟水・硬水

 ミネラルと深い関係にあるのが、「硬度」というワードです。硬度を辞書で調べると・・・
1.物体のかたさの度合。特に金属・鉱物について言う。
2.水の中にとけているカルシウム塩(えん)・マグネシウム塩の含有量の度合。
の2つの意味がありますが、ここでは2についてご説明いたします。
 水の中のカルシウム、マグネシウム等のミネラル量で「硬度」が決まり、硬度の大小で軟水か硬水かが分かります。一般的に硬度120mg/L未満の水は軟水、硬度が120mg/L以上の水は硬水に分類されます。日本の水道水の平均硬度は約50mg/Lですので、日本は軟水国家です。当検査センターも様々な市町村の水道水の硬度を測定していますが、120mg/L以上の硬度の水道水は稀です。

軟水・硬水・どっちが良いのか!?

一般的に硬度が高いほど味に特徴が出るため、飲みにくいと感じる方もいます。飲みやすい軟水が好き、硬水の特徴的な味が好き、好みはそれぞれだと思います。しかし硬水を飲むとおなかを壊す方もいるのではないでしょうか?それは硬水に含まれる多量のマグネシウムが消化管の水分吸収を妨げることが原因です。(便秘薬の種類によってはマグネシウムが使われています)普段軟水を飲みなれている日本人はマグネシウムに過敏な方が多いそうです。
 もちろん硬水のメリットもあります!先ほどご説明した通り、必要なミネラルを摂取できる他、料理に使うことで得られる特別な効果があります。特に肉の煮込み料理に硬水を使うことで、短時間で肉を柔らかくすることができるそうです。試してみる価値がありそうですね!

ミネラルウォーターについて

 ミネラルという言葉で思いつくのは、「ミネラルウォーター」もあるのではないでしょうか。皆さんもよく口にするミネラルウォーター、日本で流通しているものは厳格な法律の縛りがある中で製造されています。ここでミネラルウォーターの法律的な定義についてご説明します。
 食品衛生法の中で、ミネラルウォーターとは、 “水のみを原材料とする清涼飲料水”のことを言います。ミネラルウォーター類は、「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」「ミネラルウォーター」「ボトルドウォーターまたは飲料水」の4種類に分けられます。
 

 今後コンビニで買うミネラルウォーターの表示を見てみませんか?普段飲んでいるミネラルウォーターがどの分類の水なのか、採水地はどこなのか、硬度は何度なのか、確認してみるのも面白いと思います。

シリカ水について

 最後にシリカ水についてです。昨今シリカ水というワードをよく目にする気がします。シリカとは、今回のテーマであるミネラルの一種、ケイ素(ケイ酸,珪酸)の事です。ケイ素は地殻の中で酸素に次いで多く存在する元素で、地下水、水道水や野菜等の食品中にも含まれています。髪や骨を構成する元素のひとつですが、1日の必須摂取量は明確になっていません。また、美容や健康に良いとされる具体的なデータが無いのも事実です。(シリカにより水の味がよくなるという報告はあります。)
 また、過去には消費者庁により景品表示法に係る措置命令が行われるという事例がありました。(根拠なくシリカ水の健康効果を謳った商品を販売した)
 これらのことから、シリカ水が美容や健康に良いとは言い切れません。しかし飲んで体に悪い訳でもありません。飲料水を選ぶ際は、正確な情報を収集し、判断していただきたいと思います。国民生活センター シリカ水に関する発表

お水のことなら長野県薬剤師会検査センターへ!

 水中のミネラルは、その水の成り立ちに大いに関係しています。水中のミネラル量を測定することで、水源の特定や地質の変化さえを知ることができます。長野県薬剤師会検査センターでは、水中のあらゆるミネラルを測定することができます。ご自宅の井戸水のミネラル量が知りたい・硬度を知りたいという方もお気軽に問合せください^^
 また、ミネラルウォーター類の水質検査も承っています。ミネラルウォーター類が食品衛生法に適合した水かをお調べいたしますので、是非長野県薬剤師会検査センターをご利用ください!                    ねこ好き研究員 ねこ田